皆さま、こんにちは。
赤字予算を組んでよいかについて、よくご質問をいただきます。
「赤字」が何を指すのか、というところから議論を始めなければならないのですが、資金が足りていて損益が赤字、ということであれば予算を組むのは可能と解されます。
例えば、現金収支ベースの歳入歳出決算書では、現金預金の手元残高は「繰越金」として歳入に計上され、未収金・未払金の収入・支出があった分は各年度の出納整理期間で歳入・歳出計上されています。
これを地方公営企業に置きなおせば、流動資産と企業債を除く流動負債のほとんどを収入・支出として組み込んでいるのです。
地方公営企業でもこの構成で手元資金残高を含めて赤字にならなければ事業は継続可能ですし、資金が足りているのに当年度純損失を発生させないというのは企業によってはどうしても無理な場面が想定されます。
すべての意味での赤字予算が認められないというわけではなく、資金が足りなくなるような歳入歳出決算書ベースでの赤字予算が認められない、と解することが妥当と考えられます。